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あなたはヒトを善だと思うだろうか、それとも、悪だと思うだろうか。
――――――――あるいは、ヒトに生まれてよかったと思えているだろうか。

いじめ、殺人、戦争。それらは後を絶たない。残念ながら、おそらくこれからも消えることはない。
もし、ヒトがもう少し他の誰かのことを考えることが出来たなら……。
自ら死を選ぶ者も後を絶たない、彼らを助ける術は本当になかったのだろうか。

ヒトは自分たちとどこか異なる者を敵とする。
青血種、それは異種。彼らはいつだって周りに受け入れてもらえない存在だった。
拓海は幼少時、壮絶ないじめを受けていた。周囲は彼を「化け物」と呼んだ。
しかし、ある日一人の少女に出会い、幸せを知る。
彼を腫れ者扱いしてきた周囲も、普通に笑う彼の姿を目にし、次第に自分たちと変わらないことを理解していく。
少年に生きる希望を与えた少女の名は七海。彼女もまた青血種だった。

西暦3000年、ヒトはロボットを自分の手足に便利な生活を送っていた。
ところが、突如、ロボットたちがヒトを殺す機械兵士に生まれ変わる。
そこで、離れ離れとなる莉愛と善希――――――。
カトレアに攫われた彼もまたヒトを殺す道具となる。道具である彼につけられた名はパフィオ。

そして、未来の戦争は誰の思惑か、時を超え現代を襲う。
パフィオとテディにより次々に殺されていくヒトビト。
その中で、七海までもパフィオに攫われてしまう。

はたして、拓海は七海を救うことが出来るのか。そして、善希の運命は……。


それは、地球であって、地球でない星の話。そう、この物語はフィクションである。
しかし、彼らを駆り立てる感情は、決して私たちとかけ離れたものではない。
誰もが抱く感情、それがぶつかり合う時、物語は進む。

ヒトは互いに傷つけあう、それは時に心から大切にした者でさえ。
けれど、またその傷を癒すことが出来るのもヒトなのだ。


どうか、ヒトに失望しないでほしい。ヒトは残酷な生き物だと、愚かな生き物だと蔑まないでほしい。
生きていくことは決して楽なことではない。身動きが取れなくなって、涙を流すこともあるだろう。
でも、知っておいてほしい。あなたは独りじゃないということを。
生きていれば必ず幸せになれる日が来るということを――。

※この物語はお聴きになった皆様が、ほんの少しでも人間<ヒト>っていいな、って思ってくださればと書きました。

Voice Drama

​Character

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